未知の細道
未知なる人やスポットを訪ね、見て、聞いて、体感する日本再発見の旅コラム。
101

秋田県大館市

メディアを通して、秋田犬の姿をしばしば目にする昨今。国内外で秋田犬のファンが拡がり、犬籍登録数も右肩上がり。秋田犬はなぜそんなに愛されるのか?その理由を探りに、秋田犬発祥の地・大館に向かった。

文= 川内イオ
写真= 川内イオ
未知の細道 No.101 |10 November 2017
  • 名人
  • 伝説
  • 挑戦者
  • 穴場
茨城県小美玉市

最寄りのICから【E7】秋田自動車道「大館南」を下車

【E7】秋田自動車道「大館南」までを検索

最寄りのICから【E7】秋田自動車道「大館南」を下車

【E7】秋田自動車道「大館南」までを検索

#1なぜか定期的に話題になる秋田犬

大館駅前ではその名も「秋田犬の像」が市民と観光客を迎える。

 秋田といえば? と聞かれて、真っ先に思い浮かぶ言葉はなんですか?
 きりたんぽ鍋? なまはげ? 美人? 
 動物、特に犬が好きな人なら「秋田犬!」と答える人も多いでしょう。

 ちなみに僕は、秋田犬は「あきたいぬ」と読むと最近知った秋田の素人だけど、ここ数年、秋田犬は気になる存在だった。なにかとメディアに取り上げられる機会が多いからだ。

 ネット上で「ブサかわ犬」として人気になり、2011年には映画にもなった「わさお」という秋田犬を憶えている人もいるだろう。2012年には、秋田県の佐竹敬久知事がロシアのプーチン大統領に東日本大震災時の被災地支援への御礼として秋田犬「ゆめ」を贈った。そして2016年12月、プーチン大統領が4歳になったゆめを連れてインタビュー会場に現れ、これも大きく報道されている。今年は、都内の駅構内に張られた秋田県の風景や祭りを紹介する観光ポスターに秋田犬が起用されて、SNSを賑わせていた。

 ちなみに、日本で最も有名な犬といっても過言ではない忠犬ハチ公が秋田犬だと知ったのは、最近のことだった。いま、海外でも秋田犬ラヴァ―が急増していて、公益社団法人秋田犬保存会によると、海外で登録されている秋田犬の数は2010年の73頭から16年には3922頭にまで増え、日本で登録されている2628頭を上回ったという。海外でファンを増やすそのひとつの要因となったのが、ハチ公物語を題材にしたリチャード・ギア主演のハリウッド映画『HACHI 約束の犬』だったという記事を目にしたのだ。

 なにかのきっかけで瞬間的に注目を集める犬はいるけど、これだけ定期的に話題になったり、影響力のある「犬種」ってほかにあるだろうか? いや、思いつかない。
 秋田犬はなぜそんなに愛されるのか?
 その秘密を探りに、というよりは、メディアを通してしか知らない秋田犬とじかに触れ合ってその魅力を体感したくて、秋田犬発祥の地、秋田県大館市に向かった。

このエントリーをはてなブックマークに追加


未知の細道 No.101

川内イオ

1979年生まれ、千葉県出身。広告代理店勤務を経て2003年よりフリーライターに。
スポーツノンフィクション誌の企画で2006年1月より5ヵ月間、豪州、中南米、欧州の9カ国を周り、世界のサッカーシーンをレポート。
ドイツW杯取材を経て、2006年9月にバルセロナに移住した。移住後はスペインサッカーを中心に取材し各種媒体に寄稿。
2010年夏に完全帰国し、デジタルサッカー誌編集部、ビジネス誌編集部を経て、現在フリーランスのエディター&ライターとして、スポーツ、旅、ビジネスの分野で幅広く活動中。
著書に『サッカー馬鹿、海を渡る~リーガエスパニョーラで働く日本人』(水曜社)。

未知の細道とは

「未知の細道」は、未知なるスポットを訪ねて、見て、聞いて、体感して毎月定期的に紹介する旅のレポートです。
テーマは「名人」「伝説」「祭り」「挑戦者」「穴場」の5つ。
様々なジャンルの名人に密着したり、土地にまつわる伝説を追ったり、知られざる祭りに参加して、その様子をお伝えします。
気になるレポートがございましたら、皆さまの目で、耳で、肌で感じに出かけてみてください。
きっと、わくわくどきどきな世界への入り口が待っていると思います。