未知の細道
未知なる人やスポットを訪ね、見て、聞いて、体感する日本再発見の旅コラム。
93

静岡県浜松市

かつて世界一の評価を得ながら、生産者が絶えてしまった在来種の落花生の種を、約100年ぶりに探しあてた男がいた。ニューヨークの世界的な会計事務所で働いていたその男は、見つけ出した種を胸に抱いてピーナッツバターメーカーへと転身を遂げた。その落花生「遠州小落花」と元エリート会計士の「ナッツ!」な物語。

文= 川内イオ
写真= 川内イオ
未知の細道 No.93 |25 June 2017
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静岡県浜松市

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#1英単語「nuts」の意外な意味

一般的な落花生より小ぶりな遠州小落花

 英語の「nuts」という単語を辞書で引いてみてほしい。「木の実」は、誰もが思い浮かぶだろう。そのほかにも意外な意味があると、英語が得意な妻から聞いて驚いた。「nuts」といえば、スラングで「~に夢中な」とか、「クレイジー」という表現になるそうだ。

 僕は、少し意訳して「ぶっ飛んだ」という意味で捉えた。もちろん、良い意味で。これは、1904年に世界一の評価を受けた落花生、遠州小落花(えんしゅうこらっか)と、聞いたこともないようなキャリアを歩み、いまピーナッツバターメーカーとして故郷の浜松で「杉山ナッツ」を営む杉山孝尚さんのちょっと、いやかなりナッツ! なストーリーだ。

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未知の細道 No.93

川内イオ

1979年生まれ、千葉県出身。広告代理店勤務を経て2003年よりフリーライターに。
スポーツノンフィクション誌の企画で2006年1月より5ヵ月間、豪州、中南米、欧州の9カ国を周り、世界のサッカーシーンをレポート。
ドイツW杯取材を経て、2006年9月にバルセロナに移住した。移住後はスペインサッカーを中心に取材し各種媒体に寄稿。
2010年夏に完全帰国し、デジタルサッカー誌編集部、ビジネス誌編集部を経て、現在フリーランスのエディター&ライターとして、スポーツ、旅、ビジネスの分野で幅広く活動中。
著書に『サッカー馬鹿、海を渡る~リーガエスパニョーラで働く日本人』(水曜社)。

未知の細道とは

「未知の細道」は、未知なるスポットを訪ねて、見て、聞いて、体感して毎月定期的に紹介する旅のレポートです。
テーマは「名人」「伝説」「祭り」「挑戦者」「穴場」の5つ。
様々なジャンルの名人に密着したり、土地にまつわる伝説を追ったり、知られざる祭りに参加して、その様子をお伝えします。
気になるレポートがございましたら、皆さまの目で、耳で、肌で感じに出かけてみてください。
きっと、わくわくどきどきな世界への入り口が待っていると思います。