浮世絵イメージ
  • 江戸百景余興 芝神明増上寺
  • 広重
  • 国会図書館所蔵
    • 何でも包む万能エコバッグ・風呂敷

      風呂敷の語源ははっきりしていませんが、室町時代に風呂で敷いたり衣服を包んだりしたことから来たという説があります。江戸時代になると銭湯が盛んになり、着替えを包んで持っていき、脱衣所で敷物として使い、帰りに荷物を持って帰るという、何でも包めて持ち運びも便利ということで、広まっていきました。

      大きなものは畳2枚程度の大きさがあり、火事の場合など、いざというときに、家財道具を入れて逃げる避難道具にもなっていました。できそうもないことを言う「大風呂敷」という言葉は、包むものもないほど大きく広げた風呂敷から来ているようです。

      風呂敷の結び方もいろいろとありますが、持ち方も荷物の大きさや形により、抱えたり、担いだり、手に下げたりと、持ち運びも自由にできます。用途に応じていろいろな色もあり、商人は屋号や商標を染め抜いて使っていました。 よく泥棒が唐草模様の風呂敷を担いでいる絵がありますが、泥棒が特に好きな柄ではなく、唐草模様が多かったため、目立たないので使っていた、という見方もあるようです。