未知の細道
未知なる人やスポットを訪ね、見て、聞いて、体感する日本再発見の旅コラム。
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洋食屋、焼肉屋、寿司屋、居酒屋を巡る 「オムライスの町」で出会った"おむてなし"の心

文= きえフェルナンデス
写真= きえフェルナンデス
未知の細道 No.253 |25 March 2024
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#8平均70歳のスーパーオムライス集団

宝達志水町のイベントで出されるオムライス(写真提供:川端慎二さん)

飲食店のみならず宝達志水町では、町内のおばちゃん達7~8人で結成した「宝探しグループ」というスーパーオムライス集団がいるという。平均年齢は70歳。

イベントなどで販売されるオムライスはこの宝探しグループが調理している。レシピは北極星の現社長・北橋茂登志氏の考案だという。

食材は宝達志水町の特産品だ。チンゲン菜やしいたけ、地元で収穫した米「ほほほの穂」、ソースのとろみ付けには宝達葛。ライスに巻く卵には宝達志水町今浜にある株式会社ナカヤマエッグが生産する「能登鶏」を使用する。

2023年5月に観光協会会長に就任した川端慎二さんはこう話す。

「宝探しグループのきれいにオムライスを作る早業はすごいですよ。200個のオムライスをものの3時間ほどで作ります。もう、みるみるうちにできる。日本でこんだけ上手にオムライスを作る集団はおらんがじゃないかな(笑)」

取材が終わる頃、私は自然と誇らしい気持ちになっていた。私が育った町のオムライスはどれもこれも絶品で人を思いやる心が染みこんでいた。残念ながら今回行くことができなかった飲食店も何軒かある。ラーメン屋のオムライスや、特産品のいちじくを使用したものなど。次の里帰りの楽しみにとっておこう。

「オムライス」は奥が深い。同じ名前の料理でも作る人、食材で別の料理になる。

ああ、オムライスの記事を書いていたら食べたくなってきた。今日の夜はオムライスにしよう。きっと娘は喜ぶだろうな。オムライスは彼女の大好物だから。

(能登半島地震で宝達志水町も被災しました。一時全域で断水となり飲食店は休業を余儀なくされましたが、現在は通常どおり営業しています)

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「未知の細道」は、未知なるスポットを訪ねて、見て、聞いて、体感して毎月定期的に紹介する旅のレポートです。
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