
東京都西葛西
横浜にチャイナタウン、新大久保にコリアンタウンがあるように、東京都江戸川区の西葛西には3,000人以上のインド人が暮らすという「リトルインド」がある。なぜインド人たちは西葛西に集まるのか。スパイスの香りにそそられて東京のインドを旅すれば、そこには日本とインド、両国を愛する人たちの姿があった。
最寄りのICから【C2】首都高速中央環状線「清新町」を下車
最寄りのICから【C2】首都高速中央環状線「清新町」を下車
インドは、一度訪れたら色々な意味で忘れられない国になる。私がインドを訪れたのはもう5年も前だ。そのときから、日本にはないスパイスの香り、カラフルな色使い、自由奔放な人々の虜になった。
もう一度訪れたい……。
そう思いながら5年が過ぎ、最近「リトルインド東京」という聞き慣れない言葉を知った。どうやら近年、インド人が東京都江戸川区の西葛西に集まっているらしい。横浜の中華街、新大久保のコリアンタウン、そして西葛西のリトルインド? この東京でインドに再び出会えるかもしれない! 私は早速、カメラを片手に西葛西に向かった。
荒川を越え、あっという間に西葛西に到着! 東西線を中心に出口が南北に分かれた駅。ガラスの屋根が光を取り込んで、とても開放感がある。
北口を出てみると駅の周りには飲食店、スーパーマーケット、銀行などが立ち並び、なんとも住みやすそうな街。土曜日だからか駅周辺にはたくさんの人がいたが、確かに外国人、特にインド系の人が多い。それも手ぶらで自転車に乗っていたり、赤ちゃんを連れて買い物をしていたり、観光客ではなくあきらかに住民だ。どんな人がこの西葛西に住んでいるんだろう。
早速、向かいからやってきた、サングラスをかけた長身の若い男性に声をかける。プラヴィーン・クマルさんは昨年の11月に奥様と日本に来たばかり。西葛西にインド人が多いことは、日本に来てから知ったそうだ。
「大手町に勤めているので東西線で簡単に通えるのがいい。すごく電車が混むので引っ越しも考えたけど……もう奥さんが引っ越したくないって」
どうやら奥様の方が、西葛西を気に入ったみたいだ。奥様がよく行くという、インド食材のお店を教えてもらった。あとで行ってみよう。

ウィルソン麻菜