静岡駅から市の郊外に向かって車を30分も進めると、意外なほど自然豊かで長閑な風景が広がる。牛妻地区は「オクシズ」と呼ばれる静岡市の中山間地の入り口だ。車で牛妻地区に入ると、道路沿いの建物の背後に土手が見える。その土手を越えた先で流れているのが安部川。この川は、国土交通省が発表する「全国一級河川の水質現況」で、最も水質が良好な河川に2012年から4年連続で選出されている透明度の高い清流だ。
安部街道を進み、道路が分岐する直前に「水辺の楽校 入口」と書かれた大きなカニの看板がある。案内に従っていくと川沿いに広大な駐車場があった。午前10時から今年の開校式が始まることもあり、9時半過ぎにはすでにたくさんの車が止められていた。
車を降りて足を進めると、ため池が3つ並んだようなスペースが目に入る。ここが、安部川の伏流水を利用した「うしづま水辺の楽校」のフィールドだ。水辺に近づいてみて、その透明度に驚いた。川底がくっきりはっきり見える! 約1万平方メートルの敷地には、「魚と泳ぐエリア」「魚のつかみ取りエリア」「水遊び場エリア」などがあり、実際に安倍川流域に生息するアユやアマゴなどが泳いでいる。さすがの清流!

川内イオ