未知の細道
未知なる人やスポットを訪ね、見て、聞いて、体感する日本再発見の旅コラム。
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暮らし、仕事、地域がとけあう 「100年続く服」から始まる“オガニック”なまちづくり

文= 小野民
写真= 小野民
未知の細道 No.160 |24 April 2020
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#6TOMOSU CAFE 製作中!

さて、私が取材に行ったときのホットな話題といえば、数ヶ月後に迫った『TOMOSU CAFE』のオープン。ここはいわば、ひのめ市、ひのめ商店という年に一度、月に一度のイベントが進化した場所で、単発のにぎわいだけなく、「日常にわくわくを落とし込みたい」という目的でできる飲食店だ。まちにわくわくするコミュニティをつくっていくために、人がいつでも集まれる場をつくろうとしている。

TOMOSU CAFEを運営するのは、これまでも一緒に活動してきた同年代の仲間たち。共同で『合同会社 船川家守舎』を設立し、それぞれ肉屋(福島さん)、コーヒー屋(佐藤さん)、服屋(船木さん)という、プロフェッショナルを生かしつつ、オガニックな地域の拠点をつくるのだ。

「岩手県の平泉に僕たちが大好きなSATOっていうすてきなカフェがあるんですよ。そこの方が『まちにとろける店』って言っていて、僕たちが目指す店にもぴったりの表現だと思ったんです。当たり前にある、風景に溶け込んでいる……言葉にするのが難しいんですがそういうイメージ。TOMOSU CAFEは、とろける店にしたい」(一人さん)

カフェの上にはいずれ子どもが遊ぶスペースを作りたい、という気持ちもある。さまざまな構想を聞いて「おふたりとも、すごいバイタリティですねぇ」と言う私に、友美子さんは「いつの間にかいろんなことをやっていますが、そんなつもりじゃなかったんですよ。自分たちの暮らしに必要だな、あればいいな、と思うことをやっているだけなんです」と言った。

カフェ内で使う椅子は秋田市にある「ISUKA」がリメイクしたもの
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未知の細道とは

「未知の細道」は、未知なるスポットを訪ねて、見て、聞いて、体感して毎月定期的に紹介する旅のレポートです。
テーマは「名人」「伝説」「祭り」「挑戦者」「穴場」の5つ。
様々なジャンルの名人に密着したり、土地にまつわる伝説を追ったり、知られざる祭りに参加して、その様子をお伝えします。
気になるレポートがございましたら、皆さまの目で、耳で、肌で感じに出かけてみてください。
きっと、わくわくどきどきな世界への入り口が待っていると思います。