未知の細道
未知なる人やスポットを訪ね、見て、聞いて、体感する日本再発見の旅コラム。
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『旅の思い出』編 美食・アート・森・海・動物を堪能! 本当は秘密にしたい。プラチナ房総トライアングル

文= 川内イオ
写真= 川内イオ
未知の細道 No.168 |25 August 2020
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#2遊具がなくても子どもは遊ぶ

我が家はSちゃんとよく一緒に旅行をしているんだけど、大人3人に共通しているのは「おいしいものに目がない」こと。おいしそうなものがあると、食べたり飲んだりせずにいられない僕らは、クルックフィールズで散財することになる。

ミルクスタンドで、その日の朝に搾ったばかりのミルクを購入。

まずは、入り口からすぐ近くのミルクスタンドへ。そこでは、クルックフィールズで飼われているブラウンスイスという種類の牛の搾りたて牛乳が売られていて、迷いなく購入。これが市販の牛乳とはまったく違う自然な甘みで、ゴクゴク飲めちゃうんです。

隣りに建つレストランをのぞいてみると、ここも期待できそう……。ランチまでの腹ごなしで、パーク内を散策だ!

広大な敷地で自由にダッシュする娘。

ちなみに、ここには子どもが遊ぶような遊具はなにもないんだけど、娘の様子を見ていたら、そんなものは必要ないとすぐにわかった。しっかりと刈り込まれた緑の草の上をとにかく走る、走る! その先に目的地があるわけでもなく、ただそれが楽しいという様子で、全力疾走。すると、草の間にピョンピョンと跳ねる虫を見つけて、立ち止まる。

「パパ! バッタ!」

今度はバッタを捕まえようとしゃがみ込む。バッタも必死で逃げるから、そう簡単には捕まらず、互いに真剣だ。

真剣にバッタを探す。

パーク内には、排水を浄化するビオトープや浄化された水が流れる水路がある。そこにはたくさんのメダカが泳いでいた。

「パパ、メダカ!」

今度はメダカを手づかみしようと、水に手を突っ込む。泳いでいる魚を手で捕まえるのは至難の業だ。なかなかうまくいかない娘の姿を見て笑っていたら、怒られた。

水路の水はとてもきれいで、僕が指さすその先にはメダカがいる。

「笑ってないで、パパが捕まえて!」

ごめん、ムリ。

ほかにも、小屋にいる牛を見れば「うしさーん!」と声をかけ、畑で実る野菜を見れば、「大きいピーマン!」「きれいなトマト!」とハイテンションで教えてくれる。娘にとっては、クルックフィールズ全体が遊び場なのだ。

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未知の細道とは

「未知の細道」は、未知なるスポットを訪ねて、見て、聞いて、体感して毎月定期的に紹介する旅のレポートです。
テーマは「名人」「伝説」「祭り」「挑戦者」「穴場」の5つ。
様々なジャンルの名人に密着したり、土地にまつわる伝説を追ったり、知られざる祭りに参加して、その様子をお伝えします。
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