未知の細道
未知なる人やスポットを訪ね、見て、聞いて、体感する日本再発見の旅コラム。
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『旅の思い出』編 美食・アート・森・海・動物を堪能! 本当は秘密にしたい。プラチナ房総トライアングル

文= 川内イオ
写真= 川内イオ
未知の細道 No.168 |25 August 2020
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#6記憶の扉が開いた

雑草をとってきて、馬にあげる。

久しぶりの菅野さんは相変わらず元気そうで、にこやかに僕ら一行を迎えてくれた。すでに夕方になっていたので、乗馬は明日ということにして、牧場内を散策。それから馬たちにご挨拶に行く。

娘は最初、こども動物広場のポニーとは違って体格が大きくて立派な馬に少し戸惑っていて、「1、2歳の頃は怖がることなくペタペタ触れてたのになあ」と少し寂しくなったけど、しばらくしたら記憶の扉が開いたのかもしれない。雑草をあげたら馬がモリモリ食べてくれることを発見し、それからはめちゃくちゃ嬉しそうに雑草を取っては馬にあげるという無限ループ。1時間以上も続けている間に日は暮れた。

ちなみに、馬森牧場には会長と部長と名付けられた白猫2匹がいて、そんなに!? と驚くほど人懐っこい。馬房脇のベンチが定位置で、その近くに人間がいると、自らひざに乗ってくるほどだ。猫が好きな妻とSちゃんは、会長と部長にメロメロになっていた。

菅野さんにお土産のシフォンケーキを渡すと、「私、シフォン主義者なんです!(笑)」ととても喜んでくれた。僕も今度から、シフォン主義者を名乗ろうと思う。

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未知の細道とは

「未知の細道」は、未知なるスポットを訪ねて、見て、聞いて、体感して毎月定期的に紹介する旅のレポートです。
テーマは「名人」「伝説」「祭り」「挑戦者」「穴場」の5つ。
様々なジャンルの名人に密着したり、土地にまつわる伝説を追ったり、知られざる祭りに参加して、その様子をお伝えします。
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