立地や遊具の魅力ではなく、園長やスタッフの企画力と実行力でこれだけの来園者を集めているから、注目されるのだろう。日清のどん兵衛とのコラボは、先方からのオファーだった。この時も、原澤さんは先方の担当者がのけぞるような提案をした。
「ここをどん兵衛パークにしようって言ったんです。例えば、イベントが終わった後に遊具をもとに戻せるんだったらラッピングで『どんぎつね』の飛行機を作ったっていいし、なにやってもいいよって。あと、園内にCMのセットを作るのはどうかという話もしました。みんなそこで写真撮るから、コンテスト開いても面白いよねって」
先方の事情もあって残念ながらこの話は実現しなかったそうだが、昨年2月8日、9日に開催した、「日本一安い遊園地で日本一高いどん兵衛を」と掲げたイベントは、全国紙をはじめとしたさまざまなメディアに取り上げられ、大盛況となった。


ちなみに、「日本一お高いどん兵衛」は「利根川風越境肉どん兵衛」というネーミングで、群馬県産の食材である「赤城ポーク」「吉岡産キャベツとニンジン」「上野村産生シイタケ」「下仁田産長ネギとコンニャク」をドカンとトッピングしたもので、一杯1000円、限定50食。「日本一お安いどん兵衛」は、1杯10円のミニサイズのどん兵衛が提供され、どちらもすぐに完売した。
原澤さんの発案で、このイベントに合わせて、毎年クリスマスの時期に開催している人気イベント「月うさぎサンタを探せ」のどん兵衛バージョンも実施。こちらも600人以上が参加し、用意した景品が足りなくなるほどのにぎわいだった。
原澤さんの話を聞いていると、その発想の自由さに思わず笑ってしまう。
「そのうち、本当にどん兵衛パークになってるかもしれませんね」というと、原澤さんは「ありえますね」と言って、ニヤリとした。