未知の細道
未知なる人やスポットを訪ね、見て、聞いて、体感する日本再発見の旅コラム。
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海と森のあいだの学び舎で

サステナブルな暮らしを体験

文= 小野民
写真= 小野民
未知の細道 No.141 |10 July 2019
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#4子どもたちが作ったごはん

食についてもサステナブル、すなわち自給自足に近いモリウミアス。米や野菜の栽培、家畜飼育などの農業はもとより、その恵みを活かす加工にも力を入れる。塩は海水を汲んでつくり、味噌や甘酒も自家製だ。

「味噌の原料になる麹は、閑散期の冬に空いている部屋を麹室にして仕込むんですよ」と油井さんは当たり前のように言うが、それは意外と難しいこと。季節によって仕事が変化することは、自然と共存して暮らすことの基本でいて、今、失われつつある感覚だろう。

施設を見回っているうちに、子どもたちはごはんに向けた準備をしていた。「食べる人の口の大きさを想像して」と言われて丸めた肉団子、甘酒で味をつけた自家製鮭フレーク、さらには飯ごう炊飯まで。

「お手伝い」の枠を出ると、なんだかすごく生き生きしている。娘は、「マッチで火をつける」を体得して、とても誇らしげだった。

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未知の細道とは

「未知の細道」は、未知なるスポットを訪ねて、見て、聞いて、体感して毎月定期的に紹介する旅のレポートです。
テーマは「名人」「伝説」「祭り」「挑戦者」「穴場」の5つ。
様々なジャンルの名人に密着したり、土地にまつわる伝説を追ったり、知られざる祭りに参加して、その様子をお伝えします。
気になるレポートがございましたら、皆さまの目で、耳で、肌で感じに出かけてみてください。
きっと、わくわくどきどきな世界への入り口が待っていると思います。