未知の細道
未知なる人やスポットを訪ね、見て、聞いて、体感する日本再発見の旅コラム。
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日本で越冬するガンの8割が飛来! ラムサール条約の湿地で、野鳥観察入門

文= 小野民
写真= 小野民
未知の細道 No.151 |10 December 2019
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#2集合は真っ暗闇の時間

「ガンの飛び立ちを見たい」その10年来の夢を叶えるため、どんなタイミングなら渡り鳥がやってきているのか、リサーチを開始。すると、「宮城県伊豆沼・内沼サンクチュアリセンター」が観察会を開催していて、今シーズンの初回は11月3日。その時期には多くのガンがすでにやって来ているという。

以前、飛び立ちを観た知人が「マイナス10度のなかでさ」と話していたことで足がすくんでいた私は、11月初旬という時期にも後押しされ、観察会に申し込んだ。

当日、朝の5時過ぎに高速道路を降りるとほとんど車が走っていない真っ暗な道を走り、サンクチュアリセンターへ向かう。ちょうどカーステレオから流れてくる宮城の方言が、「この時期になると必ずやってくる渡り鳥の景色ってのはいいもんだなや」と話していた。

暗闇の中にぽつんと、明々と現れた建物に、防寒着を着込んだ人たちが集まってきた。集合時間は朝5時半。なんだか冒険の心持ちだ。

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未知の細道とは

「未知の細道」は、未知なるスポットを訪ねて、見て、聞いて、体感して毎月定期的に紹介する旅のレポートです。
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