未知の細道
未知なる人やスポットを訪ね、見て、聞いて、体感する日本再発見の旅コラム。
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『旅の思い出』編 美食・アート・森・海・動物を堪能! 本当は秘密にしたい。プラチナ房総トライアングル

文= 川内イオ
写真= 川内イオ
未知の細道 No.168 |25 August 2020
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#4「おいしさ」への本気度

おいしそうなソフトクリームを手に、笑顔全開!

食後にまたミルクスタンドにより、目をつけていたソフトクリームを購入。これがまたしっとり滑らかで、スッキリとした甘みがもうたまらん! これには娘も大喜びで、口の周りがサンタクロースのひげになっていた。

「クルックフィールズ、ヤバいね」と言い合いながら、少し高台にあるシフォンケーキの販売店に向かって、またビックリ。お店のなかは上品な土壁がグルッと取り囲んでいて、まるで美術館のよう。お店のスタッフによると、著名な左官職人の方がシフォンケーキをイメージして建てられたそう。

そしてシフォンケーキは、著名なパティシエ、小山進さんのレシピで、専任のパティシエがパーク内で採れたあの鶏卵とあの牛乳を使って毎日焼き上げている。これはもう間違いないでしょう! と、お土産用に購入。

次はプリンも食べようと心に誓った。

ここでSちゃんは、「3種のベリーのシフォンサンド」を買ったんだけど、のちほどこれを食べた時には「なにこれ……口のなかで溶ける……おいしいっ!」と一瞬で心を鷲づかみにされていた。ムムッ! 一口もらうと、ふわっふわのシフォンケーキの品のいい甘みとベリーの酸味が絶妙なハーモニーを奏でていて、でもシフォンケーキが口のなかで雪のようにはかなく消えて、すぐにもっと食べたくなる。これはもうなんていうか愛おしい!

クルックフィールズの「おいしさ」への本気度を感じた僕らはその後、「きっとぜんぶおいしいに違いない」とパン屋と自家製ソーセージやハムを売っているシャルキュトリー(加工肉の販売所)で爆買い。

クルックフィールズで採れた野菜や牛乳を使ったパンたち。

こうして買い物に走る大人を横目に、娘は丘の上から道なき道を駆け降りたり、ダンゴムシを収集したりと忙しい。

ここは、子どもにとって自然を楽しめるフィールドであり、大人にとっては極上のグルメスポットなのだ。都内から車で1時間ちょっとで、大人と子どもがそれぞれ充実した時間を過ごせる場所があるとは……。僕らは再訪を誓って、次の目的地に向かった。

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未知の細道とは

「未知の細道」は、未知なるスポットを訪ねて、見て、聞いて、体感して毎月定期的に紹介する旅のレポートです。
テーマは「名人」「伝説」「祭り」「挑戦者」「穴場」の5つ。
様々なジャンルの名人に密着したり、土地にまつわる伝説を追ったり、知られざる祭りに参加して、その様子をお伝えします。
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