こうして、なんとか地元を盛り上げようとしてきた根岸さん。一昨年、たまたま横須賀市にある車の整備工場でトゥクトゥクを見て、「あ、トゥクトゥクって日本で走れるんだ」と気づいた。それからすぐに、沖縄にある輸入代理店に連絡を取った。
「三浦海岸駅から海まで5分で行けるんです。海沿いの道をトゥクトゥクで走ったら気持ちいいんじゃないかなと思ったんですよね」
代理店を通してタイからトゥクトゥクが届き、レンタカーを始めたのは昨年8月。今年のゴールデンウイークと夏が勝負だと思っていたら、コロナに見舞われてしまった。
しかし、トゥクトゥクをレンタルしたお客さんの満足度は高く、リピーターもいるそうで、これからさらに利便性を高めて、トゥクトゥクの魅力を伝えていきたいという。
「今、三崎漁港近くにある山田酒店さんと組んで、そちらにも一台置いてあります。どちらからも乗れるというだけじゃなくて、例えば三浦海岸駅で借りて漁港まで行って、山田酒店にトゥクトゥクを置いて、三崎下町商店街でお酒を飲んだら、バスで帰ってくることもできます。そういう形で、お客さまがより利用しやすいようにしたいですね」
アイデアマンの根岸さんは近々、三崎漁港のあたりで電動キックボードのレンタルもスタートさせるそうだ。トゥクトゥクで三崎漁港まで行って、レトロな商店街の狭い路地や漁港周辺を電動キックボードで巡るというのも、ワクワクする新しい旅の形だ。