内浦湾で毛ガニの漁獲量制限が始まったのが、1992年。以降、6月から7月にかけて操業が許可されている。カニの旬というと冬のイメージがあるけど、生活協同組合コープさっぽろが母体となっている旅行会社コープトラベルが運営する「おいしい旅 北海道」によると、北海道では年間を通して毛ガニが水揚げされていて、春はオホーツク海、夏は内浦湾、秋は釧路や根室沿岸、冬は十勝沿岸と、各地で漁期が異なるそうだ。
「現在は年に一回、6月20日から7月20日頃まで、約1ヶ月間、試験操業をしています。そこで獲れたカニを販売しているのがこの祭りで、年に1度の貴重な時期なので、道外からもたくさんのお客さんがいらっしゃいます」(長万部商工会事務局長、加藤さん)
「おしゃまんべ毛がにまつり」では2日間にわたり、釜茹で毛ガニの即売会が行われていて、サイズによって2000円から4000円の値がついていた。ググってみたところ、300グラム程度の一番小さな毛ガニでも通販で購入する場合は3000円前後で、500グラムを超えると1万円前後だから、かなりお得感がある。さすが産地直売! 祭りの二日間、この毛ガニを購入する来場者の長い列ができていた。
僕も、せっかくだからと一番大きな4000円の毛ガニを購入。重さはわからないけど、かなりの大きさとボリュームがある。
販売している人に「ハサミがないんですけど、すぐに食べられますか?」と聞いたら、「はい!」とその場で教えてくれた。
① 毛ガニの腹側にある三角形の部分(ふんどし)を外す。
② ふんどしを外すと、甲羅が取れる。
③ エラを外す。
以上! とても簡単だ。驚いたのは、「カニの爪を使って食べてください」と言われたこと。なるほど、爪を爪楊枝代わりにするのか! 商工会の加藤さんも同じことを言っていたから、産地で根付いている食べ方なのだろう。