未知の細道
未知なる人やスポットを訪ね、見て、聞いて、体感する日本再発見の旅コラム。
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『旅の思い出』編 南相馬の「いま」をどう伝える? 風の編集者が土の人と雑誌をつくる旅

文= 小野民
写真= 小野民
未知の細道 No.169 |10 September 2020
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#3福島は近くて遠い場所だった

北泉海岸

実際に現地に行く前に何度か市の担当者を交えてオンラインで打ち合わせをし、いざ南相馬市へ。まずは実家のある宮城県北へ行き娘を預け、そこから一人、車で2時間弱走れば南相馬。思ったより近い、と思うのは私が日頃から地方暮らしで車の運転も好き、1時間くらいの移動なら「近所」に感じる感覚だからか。でもこれまでは、関東圏から宮城の実家への「通過点」という意識が先行していて、目的地にすることが少なかったのだ。

さてここで、『ミナミソウマガジン』と命名された南相馬サポーター会報誌について説明しておこう。南相馬は東日本大震災で津波の被害を受け、一部地域では福島第一原子力発電所の爆発による避難を余儀なくされた場所だった。震災後多くのボランティアがやって来たから、そこでできた縁もたくさんある。

ただ、震災から時間が経つと、どうしてもボランティアに訪れた人たちとの関係も希薄になっていく危惧を抱えていた。ならば南相馬の「いま」を知ってもらう機会をつくろうと、サポーターとして登録してくれた人たちに向けてイベントを催したり、会報誌を送ったりするプロジェクトが立ち上がったのだ。

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未知の細道とは

「未知の細道」は、未知なるスポットを訪ねて、見て、聞いて、体感して毎月定期的に紹介する旅のレポートです。
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