
北海道石狩郡
メープルシロップの本場カナダのケベック州出身で、札幌で専門店を経営するマーク・ギャニオンさん。彼が北海道の当別町で始めたメープルシロップづくりに迫る。
最寄りのICから【E5】道央自動車道「江別東IC」を下車
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2月28日の土曜日、北海道の当別町にある「北海道メープルハウス」のなかはモクモクと湯気が立ち昇り、甘い香りが漂っていた。
カナダでは、メープルシロップを作る小屋をシュガーハウスと呼ぶ。2023年12月、カナダのケベック州出身のマーク・ギャニオンさんが、当別町に自生するカエデの樹から採れた樹液でメープルシロップを作るためのシュガーハウス「北海道メープルハウス」を開いた。
ギャニオンさんによると、カエデ1本の樹から1シーズンに約50~60リットルの樹液が採れる。樹液の時点で糖度は1~2%。それから12時間ほどグツグツ煮て、糖度を66度まで高めたものがメープルシロップだ。なんで66度? と思うかもしれない。樹液はとても繊細で、64度を下回るとカビが生え、68度より高くなると凝固してしまうそうで、世界のメープルシロップの約90%を生産するカナダで「66度」と定められているのだ。
メープルシロップ1リットルを作るのに必要な樹液の量は、50~60リットル。1本のカエデから1リットルと考えるとわかりやすい。ギャニオンさんが今年(2026年)目標とする樹液の量は5000リットルで、それから100リットルのメープルシロップを作るという。
その日は午後に「ハーベストイベント」が予定されていて、ギャニオンさんは早朝から樹液を煮込んでいた。イベントが始まる前の午前中から現地に入った僕は、薪を燃やしたり、糖度を測ったりと忙しく立ち働くギャニオンさんの撮影をしていた。すると、糖度が30度を超えたものを味見させてくれた。柔らかく、穏やかな甘みだ。「おいしい!」と伝えると、ギャニオンさんは「はーい!」とウインク。
僕は、前日のハードワークで凝り固まった体に樹液が染み込んでいくのを感じた。