
2日目には友人とわかれ、3日目には旭川から140キロほど離れた北見市に入った。そこで発見したのが、「キタキツネ牧場」と「北の大地の水族館」である。どちらも全国的には無名だが、動物好きの私たちにはなんだか魅力的なスポットに見えた。
「キタキツネ牧場」はいかにも昭和の空気が溢れていて、不思議な最果て感を醸し出している。どうやらキタキツネと触れ合えるテーマパークらしいが、詳細はわからない。
何も知らずに入り口ゲートをくぐった私たちは、すっかり仰天した。なんと広い空間に何十匹ものキタキツネが放し飼いになっている。キツネたちは、のそのそと歩いたり、昼寝したりと自由に過ごす。柵も何もなく、人間はキツネの群れのなかに「ちょっとすいませんねえ」という感じで分け入っていくことができるのだ。
「おー、本物のキタキツネッ!!」
「キツネサンを入れてみんなで記念写真を撮ろう!」
キツネたちは人になれているのか、1メートルくらいまで近づいても警戒心ゼロ。
後にオーナーに話を聞いてみると、保護された野生のキタキツネだそうだ。
もうひとつの「北の大地の水族館」は、こぶりの施設ながら、見ごたえ満点。別名・「山の水族館」というだけあり、「山」をテーマに水槽を構成していて、ドーム状になった水槽では頭上から流れ落ちる滝を下から見上げたり、遡上する鮭を横から観察したりとユニークな風景に出会えた。