未知の細道
未知なる人やスポットを訪ね、見て、聞いて、体感する日本再発見の旅コラム。
163

『旅の思い出』編 北の大地をロードムービーのように 親子三人、キャンピングカーで旅をした

文= 川内有緒
写真= 川内有緒
未知の細道 No.163 |10 June 2020
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#4キタキツネと 「山の水族館」

2日目には友人とわかれ、3日目には旭川から140キロほど離れた北見市に入った。そこで発見したのが、「キタキツネ牧場」と「北の大地の水族館」である。どちらも全国的には無名だが、動物好きの私たちにはなんだか魅力的なスポットに見えた。

「キタキツネ牧場」はいかにも昭和の空気が溢れていて、不思議な最果て感を醸し出している。どうやらキタキツネと触れ合えるテーマパークらしいが、詳細はわからない。
何も知らずに入り口ゲートをくぐった私たちは、すっかり仰天した。なんと広い空間に何十匹ものキタキツネが放し飼いになっている。キツネたちは、のそのそと歩いたり、昼寝したりと自由に過ごす。柵も何もなく、人間はキツネの群れのなかに「ちょっとすいませんねえ」という感じで分け入っていくことができるのだ。
「おー、本物のキタキツネッ!!」
「キツネサンを入れてみんなで記念写真を撮ろう!」
キツネたちは人になれているのか、1メートルくらいまで近づいても警戒心ゼロ。
後にオーナーに話を聞いてみると、保護された野生のキタキツネだそうだ。

もうひとつの「北の大地の水族館」は、こぶりの施設ながら、見ごたえ満点。別名・「山の水族館」というだけあり、「山」をテーマに水槽を構成していて、ドーム状になった水槽では頭上から流れ落ちる滝を下から見上げたり、遡上する鮭を横から観察したりとユニークな風景に出会えた。

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未知の細道とは

「未知の細道」は、未知なるスポットを訪ねて、見て、聞いて、体感して毎月定期的に紹介する旅のレポートです。
テーマは「名人」「伝説」「祭り」「挑戦者」「穴場」の5つ。
様々なジャンルの名人に密着したり、土地にまつわる伝説を追ったり、知られざる祭りに参加して、その様子をお伝えします。
気になるレポートがございましたら、皆さまの目で、耳で、肌で感じに出かけてみてください。
きっと、わくわくどきどきな世界への入り口が待っていると思います。