
コスモアイル羽咋には、今も多くの目撃情報が寄せられている。
過去に羽咋市で『UFOを見たことがあるか』というアンケートを取った際、羽咋市民の3人に1人がUFOを目撃しているという統計が出たという。
取材の最後に、私は小学2年生の頃に見たあの「何か」について聞いてみた。
「現れては消え、消えては現れていました」
そう状況を説明すると、高野さんはサラッとした口調でこう答えた。
「UFOである可能性、大ですね。普通のことですよ」
そして、確信を帯びた声で続けた。
「見たんじゃなくて、見せられたんです」
え?
「そういう現象を見た人は、観察の対象になっているんですよ。あとで色々なことに気づくように、見せられることがあるんです」
「ちなみに」と真面目な顔で高野さんが聞く。
「それ、見たのは何歳でしたか?」
「7歳だったと思います」
「見た年の倍数の年に、不思議なことが起こりやすくなるんです」
不思議な体験には“周期”があるのだと、高野さんは教えてくれた。
私は7の倍数を静かに数えてみる。
7、14、21、28、35、42――。私は今、42歳。
思わず背筋がゾクッとした。偶然なのか、それともーー。
小学2年生の時、私は教室の窓から「何か」を見た。あれがUFOだったかどうかはわからない。でも、あの白い物体が私を導いて、この博物館へ連れてきてくれたような気もする。もしそうなら、私は幸運な観察対象だ。
ひとりの元公務員のワクワクから生まれた博物館で、私はまた宇宙が好きになった。
そして次は、あなたが、見せられる番かもしれない。