未知の細道
未知なる人やスポットを訪ね、見て、聞いて、体感する日本再発見の旅コラム。
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「鉱山電車」の記録と記憶をたどって 日立の見えない線路を歩く

文= 松本美枝子
写真= 松本美枝子
未知の細道 No.298 |10 February 2026
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#5街を見下ろす桜塚 ―諏訪台切通―

2017年に建て替えられた日立市役所の駐車場を通り、市役所脇の階段を上る。鉱山電車の線路跡は現在の市役所の敷地内を通り、さらに諏訪台切通と呼ばれた箇所を通って北上していく。しかしその切通は再開発により整地されて、今はなくなってしまった。

またはこの市役所と駐車場は、かなり高低差のある土地を利用、整備して作られている。土地の高低差とともに、いまある近代的な市役所からも、ここを鉱山電車が走る姿が想像しにくいのだが、田切先生は「そうですよ、ここを走っていたんですよ」とにっこりして言った。

鉱山電車が走っていた当時から、すっかり景色が変わってしまったという諏訪台切通しの周辺で、いまもなお昔の面影を残している小さな場所がある。それが「桜塚」だ。ここには古い桜の木が植えられている。現在も日立市は桜が美しい街として知られているが、その昔、日立鉱山の4代目の所長であった角弥太郎という人物が、市内に多くの桜を植えたという。それを顕彰した石碑が建てられたのが、ここ桜塚なのだ。春になるとこの辺りは桜が咲いて、遠くから見ても美しかったという。この場所を整備しているグループ「桜塚守り隊」のメンバーである下山田幹子さんが合流して、ここの歴史を詳しく説明してくれた。

日立鉱山とも関わりが深い桜塚で下山田さん(右から二人目)と。ジオネット日立の宗形憲樹さん(中央)は、桜塚守り隊のメンバーでもある。

ここまで約3キロの道のりを歩いてきた。下山田さんに見送られ、さらに線路跡を北上する。だんだんと製錬所がある山間部へと近づいてきたのがわかる!

  • 進行方向にかみね公園が見えてくる
  • 駐車場に転用された鉱山電車の修理工場跡地「諏訪台貨車場」
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未知の細道とは

「未知の細道」は、未知なるスポットを訪ねて、見て、聞いて、体感して毎月定期的に紹介する旅のレポートです。
テーマは「名人」「伝説」「祭り」「挑戦者」「穴場」の5つ。
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