
最大の難関となる加熱処理は、和食の料理人から教わった方法によって解決できることがわかった。これは「企業秘密」だが、「ムダな水分を飛ばし、表面に熱を入れることができる」という。加熱処理したもの油で揚げる前にコーティングする「粉」も、一般的にフライドポテトでは使わないものにした。
「商品を開発するにあたって、ノンアレルゲン製品を作ろうと思ったんですね。 それで、コーティングする粉もいろいろ試して、よくある小麦粉や片栗粉ではないもので、しっかりと水分を閉じ込めて、香りも揚がりも良くなるものを見つけました」
このコーティングしたものを低温で揚げた後、急速冷凍。お客さんに提供する時は、その冷凍ポテトを180度の油で再度揚げる。
最後に振りかける塩も、厳選した。太平洋と日本海に面する日本で唯一の町、北海道の八雲町で海洋深層水から作る天然塩を使う。
「僕、趣味でサーフィンをしていて、八雲町の海沿いの道を車で走っていた時に、海水をホースで汲んでいる人を見かけたんです。それで、なにをしているのかと思って話しかけたら、100メートル以上の深さから海水を汲み上げて、天然塩を作ってると。僕はもちろんいろいろな塩を試していたけど、その塩はもう、これは違うなって思ったんです。それでポテトに使ってみたら最高でした」
上野さんが深海と味の深さをかけて「ディープソルト」と名付けたフライドポテトが完成するまでに、2年の月日が経っていた。