

理科ハウスの人気コンテンツに、「生解説シリーズ」がある。展示だけでは伝えきれない深い内容を、対話を通して解説する。テーマは全部で11個あり、1回2時間ほどかかる。特に人気があるテーマは「三浦半島はどうやってできたのか」。森さんと山浦さんが集めた三浦半島の石を使いながら解説する。
参加できるのは、理科ハウスに来るのが2回目以降の人。完全予約制で、通常2、3人の少人数で行う。高校の科学部などのグループなら、10人ほどまで受け入れることもある。
解説を担当するのは森さんだ。一人ひとりの知識量や関心の方向を見極めながら、話していく。参加者はみんな前のめりになる。引率で来た先生まで身を乗り出すという。対話を大切にしているため、動画配信はしていない。
情報があふれる時代、検索すれば解説動画が見つかり、頼んでもいない情報までAIが差し出してくる。便利ではあるものの、違和感はないだろうか。子どもが使うなら、なおさらだ。理科ハウスを訪れて、その違和感の正体が少しわかった気がした。画面から出てくる情報は、心が通じるコミュニケーションとは別のものなのだ。
「生解説シリーズ」は聞く人に合わせて変化する。一期一会で、その場でしか体験できないものだ。なんと贅沢なコンテンツなのだろう。
「もうね、みんな感動するの」と山浦さんは楽しそうに話す。
「科学は感動なんです」森さんも笑顔で語る。
理科ハウスの扉を開き、心が動いたら、あなたもズブズブと理科の沼にハマってしまうかもしれません。