ここで改めて、ラピスラズリについて紹介しよう。アフガニスタン、ロシア、チリなどで産出される宝石でメソポタミア、エジプト、中国、ギリシャ、ローマの古代文明の遺跡から出土している。7000年前から珍重されている「人類が最初に使い始めた宝石のひとつ」で、日本でも正倉院の宝物殿にラピスラズリを飾りに使った帯や鏡が収められている。
古代の日本に入ってきたラピスラズリは、アフガニスタンからシルクロードを通じて渡ってきたと考えられている……のだけど、ヒスイ再発見の歴史を振り返れば、その説がまた覆されることもあり得るのだ。
次にラピスラズリ発見の舞台となるのは、フォッサマグナミュージアムかもしれない。フォッサマグナミュージアムでは、石ころの持ち込み鑑定を無料で行っているのだ。
「糸魚川の石に興味を持ってもらおうと2000年頃から始めたサービスで、右肩上がりで依頼者が増えました。最盛期は鑑定だけで年間2万人が来館しています。コロナ後はくじ引き制にして週末中心に鑑定していますが、それでも年間約6000人は来ますね。詳しい分析が必要になりますが、ヒスイと同じように、ラピスラズリも今回の発見を機に、今後たくさん見つかる可能性もあります」
年間6000人! このなかには僕と同じく一攫千金を狙っている人もいるに違いない。実はこの取材の前日、ヒスイ海岸で石を拾ってきた。それが冒頭のシーンである。