未知の細道
未知なる人やスポットを訪ね、見て、聞いて、体感する日本再発見の旅コラム。
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16キロを走破した僕らは、ワン!チーム 北海道の雪原を犬ぞりで駆ける!

文= 川内イオ
写真= 川内イオ
未知の細道 No.157 |10 March 2020
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#4廃校で暮らす45頭の犬たち

村林さんのハンドメイドそり。写真の通り、後ろの「足」の部分に立つ。

校庭に出て、そりの扱い、そりに乗ってからのスタート、ストップの手順、声のかけ方、転び方などをイチから教えてもらう。ひとり1台のそりに乗るから、スタート、ストップの手順は特に重要だ。

進むときは「ハイク!」、止まるときは「ウォーウォーッ!」と犬に声をかける。スタッフさんの「小さい声で話しかけても、犬たちは動きません。人間がリーダーシップをとって、犬にしっかり伝わるように、お腹から声を出してください」という指示を受けて、参加者5人、気を引き締める。

2組に分かれ、そりを引っ張る犬役とマッシャー役になって、ひと通り練習。ちゃんと犬とコミュニケーションを取り、息を合わせないと、うまくそりに乗れず置き去りにされたり、引きずられてしまう可能性もある。「ひとり1台のそりに乗る」から他人任せにできないし、「往復20キロ」のコースを途中離脱するのも難しいという意識があるから、みんな、ニコニコしながらも真剣だ。「どうせやるなら本格的に」と思っていた僕にって、この「遊びじゃない」雰囲気がよかった。

ひと通りのレクチャーを受けた後は、校舎の裏側につながれている犬たちとご対面。僕らが姿を現すと、大勢の犬たちがブンブンとしっぽを振り、飛び跳ねるようにして、歓迎してくれた。総数、なんと45匹! これだけの犬を目にするのは、初めてだ。

しかも、みんな大柄で凛々しいハスキー犬。女性陣もみんな犬好きのようで、それぞれから「かわいい!」「いい子だねー!」と黄色い声が上がる。僕も手あたり次第に頭をなで、「よーしよしよしっ」と声をかけた。ああ、至福。

犬たちはみな、とても人懐こい。
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未知の細道とは

「未知の細道」は、未知なるスポットを訪ねて、見て、聞いて、体感して毎月定期的に紹介する旅のレポートです。
テーマは「名人」「伝説」「祭り」「挑戦者」「穴場」の5つ。
様々なジャンルの名人に密着したり、土地にまつわる伝説を追ったり、知られざる祭りに参加して、その様子をお伝えします。
気になるレポートがございましたら、皆さまの目で、耳で、肌で感じに出かけてみてください。
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