「いつだれ」がいわき市にできてからもうすぐ1年になる。パッと見ると、世にいうコミュニティ食堂や子ども食堂とも似ているけれど、ここはあくまで「食堂」ではなく、キッチン。それが大きな特徴だ。
料理している人は、全てボランティア。
野菜中心のスゴい充実メニューは、すべて食べ放題。
そして、全てが寄付された食材と「投げ銭」だけで運営されている。
別にリッチな篤志家がいるとか、税金で運営されているわけではない。ただ、集まる人みんなで食材や料理スキルなどの「善意」をシェアしているのだ。
入り口に掲げられている言葉は、以下の3点。
1、 食材をシェア!
(農家や魚屋さんの余り物をもらうらしい)
2、 スペースをシェア!
(4つの団体と建物をシェアしている)
3、 悩み事をシェア!
(??? なんだろう、気になる!)
いまのところオープンしているのは毎週木曜日のみ。しかし、その日は少なくとも40人、多い時は100人以上がどっとやってくる。
「始めたばかりの頃は、こんな風に好意的にみんなに受け入れられるなんて思ってもみなかった?! だって私が考えてたのは、“もったいない”、それだけだったから」
そう爽やかな笑顔で語るのは、「いつだれ」を考案し、実際に運営するNPO法人布紗(ふさ)代表の中崎とし江さんである。