
不動滝には、いくつもの言い伝えが残っている。
昔々、目を患っていた「かねこひこさ」という人物がいた。毎日わらじで一里(約4キロ)の道を通い、滝の水で目を洗い続けたところ、21日目の満願の日についに目が開いたという。この話は中能登町の古文書に記されている。
「井田のお滝や繁昌な滝や、かねこひこさの目があいた」
当時の人々はそう唄って喜んだそうだ。
滝の脇からは今も清水が湧いていて、地元では「智慧の水(知恵の水)」と呼ばれ、頭痛や目の病に効くと伝えられている。
その水を一口飲んでみたが、冷たく澄んでいてとてもおいしかった。
滝行を終えた人たちには、ペットボトルが用意され、智慧の水を自由に持ち帰ることができる。2週間前に緑内障で手術をした母に、この水をお土産に持っていくことにした。