連載企画「私の推しSA・PA」今号のゲストは、長年ライダーたちに愛され続けるバイク専用地図「ツーリングマップル」の編集長。全国の道を走り尽くす地図作りのプロならではの視点で、「がっつり食べたい時のハイウェイめし」や「ツーリング休憩」におすすめのSA・PAを語ってもらいました!
ライダーはもちろん、車で長距離ドライブに出かける方にも役立つヒントが満載!知ればきっと次の週末に出かけたくなる、高速道路の魅力に迫ります。
「ツーリングマップル」編集長プロフィール

舛木信太郎(ますきしんたろう)さん
入社以来、さまざまな地図や関連本を企画・制作。ツーリングマップルは担当になって約10年。SNSやYouTube、Web記事、オリジナルグッズの制作、イベントなど、新たなことに積極的に手を出す”何でも屋”と化し、真面目に地図を見ていると同僚から「え、地図見てる!珍し~」と言われることも。
愛車はインドに拠点を持つバイクメーカー、ロイヤルエンフィールドのHIMALAYAN。最近は、おいしいパン屋さんを探しに行く「パンツー」(パンツーリング)がお気に入り。
そもそも「ツーリングマップル」とは?
―――まずは、「ツーリングマップル」の紹介をお願いします!

「ツーリングマップル」は、旅するライダーからあつい支持をいただいている地図シリーズです。特徴は、取材ライダーが実際にバイクで走って感じた経験を「主観のコメント」として地図に掲載していることです。
一般的に、地図には客観的な情報(どこに、何がある)しか載っていませんが、ツーリングマップルには、「どこで、何をして、どう感じたか」なども書かれています。普通の地図やガイドブックには載らないような場所・情報が数多く掲載されていることが、多くのライダーから旅の参考書として支持・共感をいただいています。

バイク旅は特に、「どこか特定の場所へ行く」ことだけでなく「道を走る=移動」自体も大きな楽しみなので、道に関する情報のコメントも多く掲載し、道中も含めた旅全体を楽しめる地図となっています。
「ライダー向け」とは言いつつ、旅好きなドライバーの方や、サイクリスト、鉄道で旅する方にも実はよく使っていただいています。
―――「ツーリングマップル」の制作は、実際にどんな風に取材(実走)しているんですか?
「ツーリングマップル」は全国を7つのエリアに分け、それぞれに取材担当者を立てています。彼らが一定期間現地を走り、知りえた情報をコメントとして載せています。
基本的には自身で実際に見たり、食べたり、泊まったりした場所の情報だけを載せています。僕たち編集者がコメントを書くこともたまにあります。

紙の地図はスペースが限られるので、本当は載せたいけど泣く泣く諦めているコメントも実は結構あったりします。情報が多すぎると地図としての機能を果たせなくなりますし、バランスが難しいところですね。
―――編集長ご自身や取材班は、どんなときに高速道路を使いますか?
普段のプライベートなツーリングから、取材のツーリングまで、頻繁に乗っています。ツーリングライダーは行動範囲が広いのもあって、高速道路は欠かせません。
下道を走るのも、いろんな町の様子が見られて楽しいんですが、限られた時間で特定のエリアを取材したり、楽しんだりするなら、やはり高速道路で一気に現地へ行って、そこでしっかり走る方がいいですからね。

バイクは特に、一日走ると気力体力を消耗するので、行きは温存のため、帰りは安全のため、安定して走れる高速道路はありがたいです。SA・PAでの休憩も楽しみのひとつですね。
腹ペコライダーを満たす!「がっつり食べたい時」の推しSA・PA
―――取材やプライベートで食べた、お気に入りの「ハイウェイめし」はありますか?
色々ありますね~。迷うなあ。

最近食べたもので言うと、東北道の蓮田SA(下り)で食べた「カレボナーラまぜうどん」ですね。これは味もボリュームも「ご当地感」も含めて大満足でした。
けっこう量が多いので少食の方や、後の予定で食べたいものがある方はご注意を。腹持ちがよくてなかなかお腹がすきません(笑)。
「カレボナーラまぜうどん」のご紹介はこちらあと、東北道の国見SA(上り)で食べた「辛味噌牛タンラーメン」、これがすごくおいしかったです。仙台辛味噌ラーメンに牛たんが2枚のっていて、別添えの辛味噌を牛たんにつけたり、スープに溶かしたり、味変もできて最後まで飽きずに食べられます。
国見SAが宮城と福島の県境に位置するからか、麺が「喜多方ラーメン」と同じ平打ちの縮れ麺だったように思うんですが、そのコラボ感もよかったです。ちなみにメニューには喜多方ラーメンももちろんあります。この時はめちゃくちゃお腹が空いてたんですが、スープまで飲み干しちゃって大満足でした。

あと、これは有名なので、食べたことのある方が多いかもしれませんが、関越道の谷川岳PA名物「もつ煮定食」。やっぱりうまいですね。新潟へ向かうときに下り線で食べたんですが、帰りに上り線でも食べちゃおうかと思ったくらい(笑)。あ、ご飯は大盛りでお願いします。

ついでに、パン好きとしておすすめしたいのが、高坂SA(下り)の「初雁醤油のみたらしこっぺぱん」。コッペパンに生クリームとみたらし団子が挟まっている、ありそうでなかったわんぱくメニューです。
生クリームと甘じょっぱい醤油ダレ、お団子のもちもちとコッペパンのふかふか具合が渾然一体となって、口の中が幸せになります。おすすめです。
ホッとひと息。バイク乗りの「ツーリング休憩」に最適なSA・PA
―――ご自身がツーリングをされる際、ついつい寄ってしまう、休憩したくなるお気に入りのSA・PAはありますか?
これもいくつかありますが、まず館山道の市原SA(上り)。なんだかオールドアメリカンなイメージの外観が好きです。バイク好きな人はこういうの結構好きなんじゃないかな。あの外観をバイクと一緒に撮りたい!と思ったけど、ひとりじゃ無理ですね(苦笑)。撮影スポットがあったら嬉しいですね。


魅力は外観だけじゃありません。中に入ると大充実のおみやげコーナーがあり、千葉県の名物が盛りだくさん!にぎやかに陳列されているので、房総ツーリングの帰りに寄ってみてはいかがでしょうか。ちなみに下り線もリゾート感のある作りになっているので、旅の始まりに寄るのも気分が上がっていいと思います。
あと、関越道の赤城高原SA(上り)は施設がきれいで好きです。特に夜のライティングが美しい。疲れ果てた旅の帰りに、こういう光景を見るとほろりと癒やされます。
どうしても旅の帰りはセンチメンタルになっちゃうんですよ、「ああ、旅が終わる…!寂しいなあ」って。そういうときに寄るSA・PAは、こういう癒やし要素のあるところか、いっそのこと人がたくさんいてにぎやかなところがいいですね。

プロが教える!長距離ツーリングを快適にするアドバイス
―――読者に向けて、バイクで高速道路に乗るときのアドバイスはありますか?
僕はバイクツーリング上級者ではないので、あまりエラそうなことは言えないんですが、バイクは気候や環境の影響をもろに受ける乗り物です。風、雨、暑さ、寒さ…日によっては普通に走っているだけで命の危険を感じることも。そういうときは、SA・PAでしっかり休むことが本当に大事だなと思います。
たまに半そでの軽装で走っている人を見かけますが、見てるだけでも怖いのでやめてほしいです。直接的には事故に遭わなくても、確実に体力は削られるので、回りまわって危険につながると思います。

そういえば僕も、真夏の常磐道を走行中に暑すぎて、ジャケットのファスナーを開けていたことがあるんですけど。その時、首もとにハチが衝突してきたんです。これがめちゃくちゃ痛くて…しばらくたっても痛みが引かないんで、友部SAに入ってトイレで鏡を見ると、なんと針が刺さってたんです。ジャケットを脱いだら中からハチの死骸が…。そういうこともあるので、装備はしっかりと、休憩もしっかりと。それくらいですかね。
―――最後に、読者に向けてのメッセージをお願いします!
バイクツーリングの”超”上級者の方で、たまに「高速道路なんて退屈で面白くない」という方がいます。もちろん好みや考え方は自由なので、それはそれでいいと思います。
でも個人的には、高速道路って止まらずに安定して走れて気持ちがいいし、空気がきれいな早朝は、遠くに見える山々がめちゃめちゃ美しかったりするし、高所から見える街の夜景は感動的だし、楽しめる要素はたくさんあると思います。

加えて、SA・PAではおいしいグルメやおみやげの新商品が頻繁に登場しますし、飽きさせない工夫をたくさんしてくれています。なので賢く活用して楽しむのが吉かなと思います!「ツーリングマップル」でも、たくさんの情報をご提供できるように頑張ります。
話していたら、また旅をしたくなってきました!次の週末は常磐道で茨城方面かな。「ドラ割」などの周遊セットプランもあるので、お得にツーリングを楽しみたいと思います。
※掲載の情報は取材時点のものです。お出かけの際は事前に最新の情報をご確認ください。