
この人気に拍車をかけたのが、同年8月からスタートしたローソンと、北海道長沼町にのアイスクリームの名店、長沼あいすとのコラボ。どちらも「大通公園とうきびワゴン監修」と銘打ち、ローソンではとうきびおにぎり、とうきびバター、長沼あいすからは「さっぽろ大通公園とうきびモナカ」が発売された。さらに10月には、ローソンがとうきびと鮭おにぎり、コーンスープを発売。このコラボで、札幌市民と観光客、どちらの間でもさらに知名度が高まったとのは間違いない。
2023年には、物価高の影響で前年から100円値上げして400円にしたにもかかわらず、ときには1時間待ちの行列ができるように。その結果、4月にオープンしておよそ2カ月しか経っていない6月10日、前年から冷凍保存していた4万本の在庫が完売し、休業を余儀なくされた。それから10日後にはビニールハウスで栽培されたとうきびを仕入れて再開したものの、「たくさん怒られました」。
2024年には物価上昇と完売対策でさらに100円値上げしたものの、前年より売り上げは伸びて、半年間で約13万本を売っている。
ちなみに、北海道のとうきびの旬は8月で、お盆あたりに採れた露地栽培の生とうきびが一番甘いそうだ。山賀さんは旬の時期に採れたとうきびを購入し、冷凍保存している。
翌年4月にとうきびワゴンを再開させた時にはその冷凍とうきびを売り、それがなくなるとハウス栽培の生とうきびに切り替え、7月下旬から8月下旬までは露地栽培の生とうきびを売る。旬が過ぎて露地栽培の仕入れが終わったら、冷凍のとうきびに戻る。
今年(2025年)は例年を上回るペースで売れており、ちょうど取材の日、前年から冷凍していた6万5000本のとうきびがなくなった。