未知の細道
未知なる人やスポットを訪ね、見て、聞いて、体感する日本再発見の旅コラム。
310

ホットなSummerに「うみがたり」で涼を取る。 なぜ、上越にマゼランペンギンが100羽も!?

文= 川内イオ
写真= 川内イオ
未知の細道 No.310 |10 August 2026
この記事をはじめから読む

#6好奇心旺盛な赤ちゃんペンギンたち

毎年5月から6月にかけて孵化する赤ちゃんペンギンたちは、愛らしい。

「生まれたばかりの時は、手のひらに乗るサイズです。孵化して2、3日は親が子どもを守るためにずっと隠しているので、私たちも生まれたかどうか、鳴き声でしか判断できません。それからもしばらくは家のなかで過ごして、生後1カ月で1キロぐらいになると、ようやく少しずつ家の外に出てきます」

ポテッとしたたたずまいがかわいらしい赤ちゃんペンギン。

僕が取材に行った時期は、ちょうど赤ちゃんペンギンが巣から出始めるタイミングだった。田中さんから「運が良ければ、見れるかも」と言われていた赤ちゃんペンギン……。「あ、あそこにいます!」と田中さんが指さした先に目をやると、両親と一緒に外でくつろいでいるではないか! 身体がポテッとしていて、かわいい!

「人間の子どもと同じで、もう少し大きくなって好奇心が出てくると、ちょっとそこまでって出歩き始めます。そうすると、なかには帰る家を間違えるヒナも出てきます。去年は縦並びで2羽ずつヒナがいる家があって、手前の家のヒナ2匹が間違えて後ろの家に入ってしまったんです。4匹のヒナたちは仲良くやってるんですけど、どれがその家の子がわからなくなって、私たちは焦りました」

ペンギンたちは、腕につけたバンドで識別する。でも、赤ちゃんペンギンは羽の生え替わりが早いので、最初は足にバンドをつける。そのバンドも足が細すぎて外れることも多く、そうなると見分けるのも至難の業なのだ。

田中さんによると、こういう大小のハプニングは、日々起きている。それを毎日現場で目撃している飼育スタッフも飽きないだろう。

このエントリーをはてなブックマークに追加

未知の細道とは

「未知の細道」は、未知なるスポットを訪ねて、見て、聞いて、体感して毎月定期的に紹介する旅のレポートです。
テーマは「名人」「伝説」「祭り」「挑戦者」「穴場」の5つ。
様々なジャンルの名人に密着したり、土地にまつわる伝説を追ったり、知られざる祭りに参加して、その様子をお伝えします。
気になるレポートがございましたら、皆さまの目で、耳で、肌で感じに出かけてみてください。
きっと、わくわくどきどきな世界への入り口が待っていると思います。