
埼玉県さいたま市
more records(モアレコーズ)は、大手レコード店に勤務していた橋本貴洋さんと由紀子さん夫妻が、15年前にオープンしたセレクトCDショップ。店のテーマは「音楽に出会える店」。 店内に並ぶのは、膨大な数の新譜のインディーズCD。一枚一枚手書きのポップで紹介文が添えられていて、そのすべてを試聴することができる。
自分が聞きたいメジャーな音楽は、インターネットで簡単に聴けてしまう今だからこそ、「自分がまだ知らない音楽」に出会うために、more recordsを訪ねてみた。そこにあったのは、初めて出会うステキな音楽と、日本のCD文化の30年の軌跡だった。
最寄りのICから首都高速埼玉新都心線「新都心西IC」を下車
最寄りのICから首都高速埼玉新都心線「新都心西IC」を下車
朝からしとしとと降り続く雨のせいで、なんだが薄暗い初秋の午後。私はさいたま市大宮区のまちなかにいた。
目の前には古い小さな建物。2階のくもりガラスの窓からは、ホッとするようなやわらなか灯りが透けて見える。あそこがセレクトCDショップmore recordsか。なんだか雰囲気のあるお店だなあ、と思いながら、急な階段を上がっていく。
ここに来る前、「大宮といえば、この店にぜひ行くといいよ」と教えてくれたのは、さいたま市在住の友人たちだ。ふたりとも音楽に関わる市民活動をしている。「いろんなCDがたくさんあって視聴できるんですよ」という言葉を思い出しながらドアを開けると、店内は想像よりもずっと広かった。そのなかで、ずらりと並んでいる大量のCD。その数はなんと約4000枚。店内には、最近は見かけることも少なくなった視聴機がいくつもある。