未知の細道
未知なる人やスポットを訪ね、見て、聞いて、体感する日本再発見の旅コラム。
314

埼玉県さいたま市

more records(モアレコーズ)は、大手レコード店に勤務していた橋本貴洋さんと由紀子さん夫妻が、15年前にオープンしたセレクトCDショップ。店のテーマは「音楽に出会える店」。 店内に並ぶのは、膨大な数の新譜のインディーズCD。一枚一枚手書きのポップで紹介文が添えられていて、そのすべてを試聴することができる。
自分が聞きたいメジャーな音楽は、インターネットで簡単に聴けてしまう今だからこそ、「自分がまだ知らない音楽」に出会うために、more recordsを訪ねてみた。そこにあったのは、初めて出会うステキな音楽と、日本のCD文化の30年の軌跡だった。

文= 松本美枝子
写真= 松本美枝子
未知の細道 No.314 |13 October 2026
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埼玉県さいたま市

最寄りのICから首都高速埼玉新都心線「新都心西IC」を下車

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#1膨大なインディーズCDがある店

朝からしとしとと降り続く雨のせいで、なんだが薄暗い初秋の午後。私はさいたま市大宮区のまちなかにいた。
目の前には古い小さな建物。2階のくもりガラスの窓からは、ホッとするようなやわらなか灯りが透けて見える。あそこがセレクトCDショップmore recordsか。なんだか雰囲気のあるお店だなあ、と思いながら、急な階段を上がっていく。

ここに来る前、「大宮といえば、この店にぜひ行くといいよ」と教えてくれたのは、さいたま市在住の友人たちだ。ふたりとも音楽に関わる市民活動をしている。「いろんなCDがたくさんあって視聴できるんですよ」という言葉を思い出しながらドアを開けると、店内は想像よりもずっと広かった。そのなかで、ずらりと並んでいる大量のCD。その数はなんと約4000枚。店内には、最近は見かけることも少なくなった視聴機がいくつもある。

複数のCDの全曲が聴ける試聴機が店内にいくつもある。
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未知の細道とは

「未知の細道」は、未知なるスポットを訪ねて、見て、聞いて、体感して毎月定期的に紹介する旅のレポートです。
テーマは「名人」「伝説」「祭り」「挑戦者」「穴場」の5つ。
様々なジャンルの名人に密着したり、土地にまつわる伝説を追ったり、知られざる祭りに参加して、その様子をお伝えします。
気になるレポートがございましたら、皆さまの目で、耳で、肌で感じに出かけてみてください。
きっと、わくわくどきどきな世界への入り口が待っていると思います。